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出生後休業支援給付金の申請ってどうすればいいの?配偶者が雇用保険被保険者じゃないケース

全国の人事・給与計算担当のみなさま、こんにちは!
夏バテしてませんか?私はバテバテです。

2025年4月からスタートした「出生後休業支援給付金(13%上乗せ)」。
世間での「手取り実質10割!」という盛り上がりに伴い、社内のママ社員から「私も対象になりますか?」と聞かれる機会が増えてきているのではないでしょうか。

今回は、実務で遭遇すると「えっ、この場合はどう手続きすればいいの!?」と一瞬フリーズしてしまいがちなケースを検討します。

もし、社内の女性社員から、 「夫がフリーランス(個人事業主)なんですけど、私の上乗せ給付金(出生後休業支援給付金)はもらえますか?」 と相談されたら、みなさんはどう答えますか?

結論から言うと、 配偶者が雇用されている労働者でない場合でも、ママが要件を満たせば支給対象になります。

しかし、大変なのはここからです。 ハローワークに申請する際、「通常の育休申請書類」に加えて、「夫がフリーランス(雇用労働者ではない)であること」を証明するための特殊な書類を添付しなければなりません。

今回は、通常の必要書類のおさらいから、配偶者が自営業やフリーランスの場合の「追加添付書類」まで、実務チェックリストとして使えるように整理しておきましょう!


まずはおさらい!通常の育休申請でも必要な「基本書類」

13%の上乗せを申請する前に、まずはベースとなる「育児休業給付金(67%)」の通常の申請手続きが必要です。以下の書類はどんなケースでも必須となりますので、最初に揃えておきましょう。

・① 育児休業を開始・終了した日、賃金の額と支払状況を証明できるもの ・賃金台帳、労働者名簿、出勤簿、タイムカード ・育児休業申出書、育児休業取扱通知書 など

・② 育児の事実、出産予定日及び出生日を確認することができるもの(写し可) ・母子健康手帳(出生届出済証明のページと分娩予定日が記載されたページ) ・住民票、医師の診断書(分娩予定日証明書) など

これらはいつもの基本セットですね。


配偶者が自営業・フリーランスの場合の「追加書類」

通常の基本書類(①、②)に加えて、配偶者が自営業やフリーランス等の場合は、「出生後休業支援給付金の支給要件を満たしていることが確認できる書類(③)」として、以下の書類をハローワークへ提出する必要があります。

・③-A:世帯全員について記載された住民票(続柄あり)の写し等 支給対象者(ママ)の配偶者であることをハローワークが確認するために必要となります。

・③-B:配偶者の「直近の課税証明書」 これが最大のポイントです! ハローワーク側は、課税証明書の「所得の内訳」を見て、「事業所得に金額が計上されており、給与収入金額が計上されていないこと(=雇われている労働者ではないこと)」を確認します。

実務的には、対象のママ社員に「旦那さんの直近の課税証明書をお住まいの役所で取ってきてもらってください」と早めに案内しておく必要があります。


「課税証明書に給料が書いてある」ときの追加書類

「課税証明書を出してもらえば一安心」と思いきや、実はここに大きな罠があります。 もしパパの課税証明書に「給与収入金額」が記載されている場合、ハローワークからさらに追加の証明書類を求められます。パパの状況に応じて、以下の書類を準備してもらいましょう。

・ケースA:最近会社を辞めてフリーランスになった場合 給与収入が前職のものであれば、子の出生日の翌日時点で退職していることがわかる書類が必要です。 → 前職の会社が発行した「退職証明書の写し」など
 (これも早めに伝えておかないと、時間がかかります…)

・ケースB:労働者ではないが、自分の会社の「役員」として役員報酬をもらっている場合 給与収入が労働者性のない役員報酬である場合は、その身分を証明する書類が必要です。 → 会社の「役員名簿の写し」など

このように、単に「夫はフリーランスです」という自己申告だけでは通らず、ハローワークは課税証明書や退職証明書などの公的な書類で厳格にチェックしてきます。


育児休業給付金・出生後休業支援給付金申請は「先回り案内」が鉄則です!

給付金申請のタイミングになってから「旦那さんの課税証明書や住民票、もし給料が書いてあったら退職証明書も必要です!」と伝えると、役所や前職への手配も含めて手続きが大幅に遅れてしまいます。

社内で妊娠の報告を受け、面談をする段階で、 「旦那さんが自営業やフリーランスの場合は、住民票と直近の課税証明書が必要になります。もし最近独立された場合は退職証明書なども必要になるので、今のうちに用意しておいてくださいね」 と先回りしてアナウンスしておくのが良いでしょう。


 厚生労働省 育児休業等給付について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135090_00001.html

最後に

2025年4月からの新制度は、対象者の家庭環境(配偶者の働き方)によって、準備する添付書類がガラリと変わります。

「この社員の配偶者のケースだと、どんな書類を添付すればいいか迷う」 「新制度に対応した、社員向けの育休案内リーフレットを自社用にカスタマイズしたい」

など、お困りの際にはいつでもご相談ください。 御社にお伺いし、社長や役員の方、給与計算担当者のお悩みをお聞きします。

松本労働法務事務所 
代表 社会保険労務士 松本洋太
chellissta@gmail.com