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最低賃金改定に合わせた賃金制度の見直しについて

 

今年もやってきましたね。最低賃金改定の時期が!

 

昨年は900円から941円へ41円アップ、今年は992円へ51円アップです!!

すごい勢いですね。政府は今後10年間で全国平均で1,500円を目指すようです。

ということは・・・毎年10月に50円ずつ最低賃金が上昇していくわけです。

頭痛いですね。

具体的には何をすべきなのか、復習していきましょう。

 

 

1. 改定後の最低賃金以下の従業員への対応

令和6年10月5日から適用される新しい最低賃金により、時給がその水準を下回る従業員に対しては、すみやかに改定後の時給単価で労働契約を結び直すことが必要です。

 

2. 改定後の最低賃金以上で契約している従業員への対応

すでに最低賃金以上の時給で労働契約を結んでいる従業員については、最低賃金の上昇分(50円程度)を賃金に反映させるかどうかを個別に検討しましょう。

賃金見直しのポイント:最低賃金が上昇しても、すでに高い賃金で契約している従業員については、一律に賃金を引き上げる必要はありません。しかし、賃金水準が業界内で競争力を保つためには、従業員のモチベーション向上の観点からも、昇給を検討する価値があります。

 

3. 契約改定のタイミング

最低賃金の改定に合わせて、既存の労働契約をいつ改定するかも重要なポイントです。

最低賃金改定時期に合わせる:最低賃金改定に合わせて労働契約を改定する方法です。このタイミングで契約を見直すことで、最低賃金に確実に対応できます。

定期昇給の時期に合わせる:定期昇給のタイミングに賃金改定を行う方法もあります。この方法であれば、労働契約の更新が1年に一度のタイミングで行え、管理がしやすくなります。

 

4. 誰をどれだけ昇給するのか

賃金の見直しに際して、どの従業員をどれだけ昇給させるかを慎重に検討することが重要です。

昇給の基準としては

• 担当する業務の内容

• 責任の度合い

• 具体的に発揮しているスキルや行動、職場での姿勢

これらを総合的に評価し、公平に昇給を決定しましょう。昇給はモチベーションアップに繋がる重要な要素であり、従業員にとっても重要な指標です。

 

5. 賃金制度・等級制度・人事評価制度の導入

昇給や賃金改定を適切に行うためには、賃金制度や等級制度、人事評価制度の導入が必要です。これにより、各従業員の能力やスキルを客観的に評価し、それに応じた適正な昇給が可能になります。

賃金制度の意義:賃金制度は、どの職位や業務に対してどの程度の賃金を支払うべきかを明確にする仕組みです。これにより、昇給のタイミングや額を公平に決定できます。

 

6. わかりやすい人事制度を導入するメリット

経営者だけでなく、従業員にも理解しやすい人事制度を導入することで、毎年の最低賃金改定に伴う混乱を防ぐことができます。人事評価基準が明確であると、従業員自身も自分のキャリア目標が明確になり、モチベーションが向上します。

メリット

人事評価が透明化:従業員は、自分がどのような基準で評価されているのかを理解しやすくなり、不公平感が減少します。

離職率の低下:将来のキャリアパスが見えることで、従業員のモチベーションが上がり、結果として離職率が低下する効果があります。

③優秀な人材の確保と育成のために

最低賃金改定に伴う賃金制度の見直しは、優秀な人材を確保し、育成するための重要な要素です。賃金制度を整え、公平で透明性のある人事評価制度を導入することで、従業員が長期的に企業で働き続ける環境を整えることができます。

人材育成の強化:賃金制度や評価制度を通じて、従業員が成長しやすい環境を作ることが、優秀な人材の確保につながります。評価基準が明確であることで、従業員自身も「何を目指せばよいか」が理解でき、企業全体の成長にもつながります。

最後に

最低賃金の改定に伴い、賃金制度や人事制度を適切に整備することは、企業経営の安定化と従業員のモチベーション向上に直結します。経営者と従業員双方にとってわかりやすい制度を導入し、企業全体の成長をサポートしましょう。不明点があれば、いつでもご相談ください。

 

お困りの際には、いつでもご相談ください。

松本労働法務事務所 
代表 社会保険労務士 松本洋太
chellissta@gmail.com